賃貸物件を探す時は、ワンルームや3LDKなどの間取りをまず気にする人が多いのではないでしょうか。しかし、同じ間取りでも広さはまちまちです。6畳程度のワンルームもあれば、20畳もの広さがあるワンルームもあります。そこで、居室の広さを比較する際は専有面積で比較することになります。専有面積とは、部屋とキッチン、洗面所や浴室、トイレ、クローゼットなどを含めた、住居を独占して使える面積の合計を指します。単にそれぞれの部屋の広さの合計ではないことに注意が必要です。専有面積は平方メートルで記載されることが一般的です。専有面積という言葉自体は、集合住宅で使われます。なぜなら、集合住宅には個人で使用する場所と住民が共同で使う場所があるからです。
バルコニーやベランダはそれぞれの住戸に付いているので、一見すると個人が使用できるスペースと捉えている人は多いでしょう。しかし、集合住宅におけるバルコニーやベランダは、専有面積には含まれません。なぜなら、バルコニーやベランダの各戸の間には仕切りが付いています。この仕切りは、非常時には蹴破って行き来ができるような構造になっています。つまり、非常時の避難経路として使われることになるため、個人の専有スペースには当たらず、共用部分と規定されているのです。同様に、玄関の外の玄関ポーチも専有面積には含まれていません。一方、室内にあるロフトは、その部屋の住人だけが使用できるスペースですが、建託基準法によれば屋根裏として扱われ、居室とは認められません。そのため、ロフトがかなり広くても専有面積に含まないことが一般的です。ただし、不動産会社の認識の違いにより、専有面積に含めている場合もあるため注意が必要です。